縫製工程―――――本物を追求するクラフトマンシップのご紹介です
お客様の体型の寸法を元に型紙(パターン)を
起こして、地のしをした服地に型紙を置いて
線引きします。
型紙はすべて生地の地の目に合わせ一方向に
裁断をしなければなりません。
毛芯は上着を着用したときにその形が崩れない
ように使用します。
毛芯は家に例えると大黒柱の役目をしますので、
素材のよいラクダの毛で織られたものを使用します。
毛芯の裏側には胸のはらみ(ボリューム)を
持たせるためにバスケ芯(馬のたて髪)を織り込んだ
芯を使用しております。
当店では、見えないところに最高のパーツを
使用しております。
表身ごろの縦横の地の目を活かしながら身ごろを
芯に据える前の作業です。
身ごろを芯に据えた後にボデイ(人体)に固定して
丸一日ほど何もせずなじませます。
おいしいワインに熟成期間が必要なのと同じように、
洋服にとっても重要な工程なのです。
ラペル(襟)の八刺し(ハザシ)は、Vゾーンが
型崩れしないように
襟に丸みを持たせるために1000針以上の
八刺し縫いをしなければなりません。
八刺し縫い
   …糸の縫い目が八の字

襟の処理▼
以上、ご紹介しましたのは、縫製の工程のほんの一部です。
一着の上着が完成するまでには、およそ50時間、630個に及ぶパーツと
250以上の工程を経て一着一着ていねいに仕上げています。
オーダーメイドの場合一週間に一着しか作れません。